皆伝を取るまで 七段後期〜九段前期

七段後期 ( beatmaniaIIDX 22 PENDUAL )

21 SPADAが鞘に戻り、22 PENDUALの時計の針が動き出したころには、夏の暑さも随分おとなしくなった。前作で無事七段への昇段を果たした私だったが、22 PENDUALの稼働開始と時を同じくしてゲームファンタジア平塚店で再び七段を受験した。

beatmaniaIIDX 22 PENDUAL 段位認定 SP七段

1. Todestrieb SP HYPER
2. ΕΛΠΙΣ SP HYPER
3. Übertreffen SP HYPER
4. THE SAFARI SP HYPER

現行では五段の道中を務めるTodestriebは当然として、その後に続くΕΛΠΙΣとÜbertreffenもノマゲでクリアしていたので大きく削られることなく終了する。THE SAFARIはこの時点ではまだ正規譜面を綺麗に押せなかったのでゲージが削られるが、それでも30%を切ることなく曲を終えることができた。必要な地力としては、合計☆難易度だけで見ても21 SPADAの☆28(=☆9+☆9+☆10+☆10)から22 PENDUALの☆29(=☆9+☆10+☆10+☆10)と少し高くなり、譜面の傾向が階段主体となってそのまま密度が上がっている。FIRE FIREが持っていた皿複合要素はなくなり、鍵盤重視の段位となった。

PENDUAL七段に合格してから何をやっていたかを思い出してみると、私の記憶に残っているのはBITTER CHOCOLATE STRIKER SP HYPERを選曲し、今に至るまで弱点としている皿複合譜面に対するソリューションを習得するということ。他にも、D.A.N.C.E.!! SP ANOTHERやReally Love SP ANOTHERをはじめとした連皿曲に触れ出したのもこの時期だったと思う。そして八段にそれなりの頻度で特攻しながら、取得するまでに1ヶ月と少しを掛けたのだった。

八段 ( beatmaniaIIDX 22 PENDUAL )

2014年10月28日、火曜日。5年半に渡る私のbeatmaniaIIDX歴の中で、昇段した日が明確に記録されている段位は先日のCANNON BALLERS皆伝Copula中伝、そしてPENDUAL八段のみである。

beatmaniaIIDX 22 PENDUAL 段位認定 SP八段

1. Präludium SP ANOTHER
2. KAMIKAZE SP ANOTHER
3. Miracle 5ympho X SP ANOTHER
4. gigadelic SP HYPER

私の出身高校では––もしかしたら多くの高校でも同じかもしれない––10月の下旬に文化祭が行われていた。今はどうなっているのか知らないが、全2日の工程で、学外の人間も集ういわゆる一般公開日は2日目のみであった。
文化祭が終わり、ある程度の片付けを済ませると何を思ったのかゲームファンタジア平塚店に足を運び、八段を受験していたのであった。22 PENDUALが時をテーマにした作品であり、PRESENTFUTUREという2つの状態を持っていた。あらかじめ決められているスケジュールによってそれらを切り替えていたのだが、当日はFUTUREだった。この時何が起こるかというと、SPの段位認定においては、すべての譜面に対してMIRRORオプションが適用されるのである。
つまり、gigadelicの序盤の1鍵と3鍵のトリルは5鍵と7鍵へと移動する。もっとも文化祭によって朝も早く、文化祭の片付けで疲れていた私は睡魔に襲われることなり、結果1曲目のPräludiumからして補正入りしていたので今思えば関係なかったのかもしれないが......
どうせ4曲目の序盤で落ちるだろう、眠いから早く終わってくれと思いながら鍵盤を押すが、FAILEDの6文字は表示されなかった。もちろん補正での耐久ではあったが、2回の3連符のトリルを抜け、58小節目から始まる回復と呼ばれるらしい地帯ではゲージを必死に維持し––皿に弱かった私はそこでほとんど回復できなかった––ラストの見えるわけもない発狂を無心で叩いた。そしてスクラッチと3鍵を押し切り、無事八段という称号を手にしたのであった

この時まともに触っていた☆11がBlind Justice SP ANOTHERや405nm SP ANOTHER、Aurora SP ANOTHERといった☆11下位ばかりで、八段にしては付いているランプが極端に少なかったのを記憶している。皿絡みに弱点を抱える私はこの時点でEXUSIA SP HYPERのクリアランプを点滅させていたかと思う。BMSでは簡単なものなら☆11でもHARDクリアが可能になってきた時期だった。

八段を取得ししばらくすると例に漏れず、例によって性懲りも無く九段に特攻しだすようになった。ICARUS SP ANOTHERはノマゲなら☆12でも簡単な方らしいが、トリルも苦手だった私には不可能で、故に☆12など全く歯が立たなかった。それでも初受験の時にThe Sampling Paradiseまで行けてしまったことに気を良くして段位粘着をしていたのだった。

九段前期 ( beatmaniaIIDX 22 PENDUAL )

12月に入り、季節を形容する単語が秋から冬にほとんど切り替わった時期に、また大きな進捗があった。なんと九段に合格してしまったのである。☆12はプレイしたものはすべて点滅、☆11も上位のものは話にならないぐらいであった。

beatmaniaIIDX 22 PENDUAL 段位認定 SP九段

1. Holic SP ANOTHER
2. Just a Little Smile SP ANOTHER
3. rumrum triplets SP ANOTHER
4. The Sampling Paradise SP ANOTHER

地力がなかったので、この中で一番辛かったのはrumrum tripletsだった。高速な階段配置と、頻繁に絡む皿は殺傷性が高かった。当時は弱いという声が多かったのだが、少なくとも私は苦戦した。Holicは正規が結構押しやすく、またJust a Little SmileもBADハマリを抑えられれば目立った発狂がないので補正入りをしても落ちることはほとんどなかったように思う。
今振り返ってみると、V2 SP ANOTHERやKung-Fu Empire SP ANOTHERを始めとした☆11の上位曲ですらFAILEDは当たり前、良くてもEASYで限界だったのにThe Sampling Paradiseは中盤の乱打を除けば割と見えていた。この頃から中速が得意だったのかもしれない。

☆12のクリアランプが0の状態で九段に合格した私は、さすがにこのままではまずいと、触れる☆11や☆12の範囲を広げていった。ちなみに、全く関係ないがほぼ同時期に3年越しの恋が成就していた。

九段に合格してから1ヶ月––☆12を触り続けていると、その硬い壁には徐々にひびが入っていく––、☆12にクリアランプが灯った。

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そのクリアランプはA SP ANOTHERのものだった。beatmaniaIIDXを本格的に始めてから1年半を掛け、ようやく表記の上では最高難易度の曲に手が届くこととなったのである。同時期にTodestrieb SP ANOTHERもクリアしている。

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また、餡蜜をせず、ガチ押しを意識しだしたのもこの時期だった。トリルがどの鍵盤の組み合わせだろうと餡蜜でごまかしていた私だったが、十段や皆伝を目指す上で、BPM160〜BPM170の16分トリルぐらいはガチ押しできるようになりたいと思ったのである。結果論であるが、今思えばこの意識は非常に大切だったと思う。

 

その後しばらくして桜が色づき、高校を卒業するまでに、☆12のクリアランプは2つ増え(F SP ANOTHER、sakura storm SP ANOTHER)、ACで初めてのAAA(chrono diver -fragment- SP ANOTHERを出すことにも成功した。